歩 い た 道
◎ 乗鞍高原とスローライフ 03.10.24

   今年は気温のかげんで、紅葉の色が感心しない。
   山の方は大丈夫だろうと出かける事にした。
   東名より東海北陸道に入り、郡上八幡で高速を下りる。

   此方の町は水が豊富で、路地の川には鯉が放流されて、訪問者を楽しませてくれる。
   今日は町に下りずに、せせらぎ街道を目指して走る。
   八幡市内は左右への曲がりが多いが、貫けてからは、一本道で走りよい。
   473号を北上、やはり、段々、紅葉が良くなって来た。
   この分では、名古屋よりは大分良さそうだ。
   いよいよ、せせらぎ街道のゲイトに入る。
   ゲイトの叔父さんに様子を尋ねると、西ウレは盛りを過ぎたが、その先は大丈夫
   とのこと。
   暫く行くと、やはり、左右の林で大勢の人達が紅葉を楽しんでいた。
   ついつられ、こちらで休憩とする。
   
        


          


   コナラの茶色ががった中に、やはり紅葉の赤は、存在感がある。
   とくに葉の裏側から見る色の輝きは燃えて見える。
   やはり北へ来ただけの事はある。
   しばらく、休んで、高山へ向う。  両側の紅葉を見ながら、先えと進む。
   清見をぬけ158号で右折する。  
   高山へ入ると、急に車が増えた。
   秋たけなわで、観光収入で支えられる高山には、仕方がなかろう。
   町の中をやっと切りぬけ、北方に出る。
   視界が広がり、丹生川村に入ると、乗鞍の雄姿が、見えた。
   毎度、最初に見るとき、は気持が高揚する。

   なだらかな登り道を先へ急ぐ。  
   暫くして、朴ノ木平に出る。
   こちらのコスモスがみえると、言う事だが、どの辺りだろうか、前え進む内に
   平湯トンネルにきてしまった。
   まあいいか。  帰りに叉寄れば、
   平湯トンネルを抜け、続いて安房トンネルを抜ける。
   以前はこの二つの峠を貫けるのが大変だった。
   最近は長野側より岐阜側への観光客が増えたと言う。
   以前に比べれば、あっと、言う間だつた。

   中の湯で右折し、158号を下り、沢渡で右折し、スーパー林道に入る。
   しばらくは、切り返しの激しい、登りだったが、直ぐ安定した。
   やがて料金所を貫け、観光センターの角に出る。
   車を止め、付近の案内書でもないかと、センターに入る。
   女性の係員がいた。様子を尋ねてみると、地図を持出し丁寧に教えてくれた。
   町場と違い、穏やかである。 町場の事務的な対応と大ちがい。
   最近、都会でも、対面販売が見なおされている。
   スーパー、コンビニの便利さだけでは、物足りない人々たちが増えてきたのだろう。
   スローライフと言う事が言われて久しいが、それを地で行くような彼女だった。
   小泉首相も、もう少し心にゆとりがあれば、イラクえの判断も変わっただろうに。
   ふと、そんな気がした。

   貰った地図より先ず、国民休暇村により、牛留池に行く。
   遊歩道を伝い、暫く歩くとついた。
   茂みに囲まれた、小さい池だった。
   池を半周すると向い側に、東屋があり、水面に乗鞍が映って見えた。
   一周をして引き上げる事にする。
   背中にやっと汗を感じる。 気温の性であろう。
   つづいて、一の瀬園地にむかう、観光センターより直ぐついた。
       
    
    
     


    一の瀬園はもうすかり、こげ茶色の世界で白樺の幹ばかりが焼けに輝いていた。
    小川を遊歩道に沿い一時間ほど逍遥し、かえり,あざみ池による。
    白樺に囲まれた池は、静まり返っていた。
    
    
   
   昨夜,雪が降ったのだろうか、もう冬支度が始まったのだろう。
   山が白くなっていた。 
     食堂で一服し、帰りには、何時の間にか、日は西に移り、あたりわは淡い光に
   変わっていた。
   朴ノ木のコスモスは次にするか! あきらめ、スパ−林道を経て木曾廻りで帰ること
   とする。
   白樺峠付近か、最後の冠雪に別れを告げる。

      
    


   ウインドウを眺めながら、もう少し社会のリズムを山のリズムに近づければ
   人間も心にゆとりが生まれるものをと、思いつつ家路に走っていた。

                 
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